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服育コラム

VOL.9 藁の文化

藁(わら)の文化・日本

古来、農耕民族であった私たち日本人は穀物を主食としていました。その穀物の中でも主食としていたのが五穀《米、麦、粟(あわ)、稗(ひえ)又は黍(きび)、そして豆》です。現在でも五穀豊穣を祈って秋祭りを行っている地方は多いと思います。 これらは、豆を除いてイネ科の植物です。そして、それらは主食とされるのと同時に、脱穀した後の茎は干して堆肥に利用したり、藁として様々な用途に利用しました。

穀物の種類『五穀』と『豆』

稲の果実。籾殻(もみがら)を取り去ったままのものを玄米、精白したものを白米又は精米といいます。コムギと共に世界で最も重要な食糧穀物となっています。 粳(うるち)は炊いて飯とし、糯(もちごめ)は蒸して餅としています。 また、菓子・酒・味噌・醤油などの加工原料として利用もされています。
オオムギ・コムギ・ハダカムギ・ライムギ・エンバクなどの総称で、またその穀実をいいます。古来、食用・飼料として重要であり。
茎も麦藁(むぎわら)として工芸材料・肥料などに用いられています。
原産地は東アジアでわが国では畑作地の重要な食用作物したが、今では殆ど栽培をしていません。
果実は小粒で黄色です。以前は米と混ぜて飯としていました。
又、飴・酒の原料として、あるいは小鳥の飼料しても利用さています。
稗(ひえ) 中国原産で、わが国には古くから渡来しました。種子はやや三角形の細粒です。
強健なため、古来、救荒作物として栽培し粒を食用としました。粒・茎葉は飼料として優れていますが、今は殆ど栽培されていません。
黍(きび) インドの原産とされ、中国では古くから主要な穀物となっています。わが国には古く朝鮮を経て渡来しましたが、現在は殆ど栽培していません。
果実は、食用・飼料、又餅菓子・酒などの原料となっています。粳(うるち)と糯(もち)の二種類あり、茎は黍稈(きびがら)細工の材料として利用されます。
(マルミ(丸味)の約かとされているますが定かではありません)マメ科に属する植物の内、ダイズ・アズキ・ソラマメ・エンドウなど実を食用とするものの総称です。
衣服の歴史を考えると、天然繊維奈良時代以前の人々は藁を打って柔らかくし、編んだり、結んだりして、毛皮と共に衣料として着用していたと考えられます。

藁からつくった衣服周辺の身の回り品

藁沓(わろうず) ワラグツの音便) わらじ 藁を編んで作った草履
藁蒲団(わらぶとん) 藁を中に入れて作った蒲団。
藁帚(わらぼうき)  藁を束ねて作ったほうき。
藁筵(わらむしろ) 藁で編んだむしろ。
蓑(みの) 藁(わら)などの茎葉を編んで作った雨具。
蓑代衣(みのしろごろも) 雨雪を防ぐために、蓑のかわりに着る衣。雨衣の類。

少し前まで、衣服周辺の身の回り品を藁で作っていましたが、その名残と見ることが出来るかもしれ ません。