LGBTとはL(レズビアン)、G(ゲイ)、B(バイセクシュアル)、T(トランスジェンダー)の頭文字から作られたことばです。
ここにQ(クエスチョニング、クイア)、X(エックスジェンダー)を加えてLGBTQやLGBTQ+(プラス)と表現されます。
2015年4月30日に文部科学省より出された「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細やかな対応の実施等について」という通知をきっかけに、学校現場におけるLGBTQの児童生徒の存在への配慮や、性的指向と性自認の多様性へ取り組む必要性が認識されるようになりました。
日本ではLGBTQの人口は調査にもよりますが5~8%前後と推定されています。学校に置き換えると、クラスに1~2人はLGBTQの児童生徒が存在しているといえます。
宝塚大学看護学部 日高庸晴教授が2019年にLGBTQ対象に実施した全国インターネット調査REACH Online 2019 for Sexual Minorities(有効回答数10,769人)によると、小・中・高時代に「与えられた制服に対する嫌悪経験あるいは嫌悪感を感じた経験」はトランスジェンダーに集中しており、若年層ほど高率の傾向にありました。
従来の男性用・女性用という枠の中で形作られたきた衣服では、違和感を感じ苦痛を感じている子どもがいます。その一方でその制服が好きで着用しているという子どももいるでしょう。
学びの場である学校には、多様な個性を持つ子どもたちが集っています。私たちは子ども達みんなが気持ちよく自分の着たい制服を着ることができ、その制服を通して笑顔で学校生活を送れるような制服づくりを目指しています。
そのためには大人も子どもも共にお互いを理解し、尊重し合える学びの場づくりが大切であると考えており、専門家と連携した服育活動を通してLGBTQに関する情報発信や学びの提供に積極的に取り組んでいます。
子ども達にとって学びの場である学校は大切な居場所です。
「正しい知識と理解」と共に、誰もが気持ちよく着用できる「自分を表現する服(制服)」があることで学びの場の笑顔を増やしていきたいと願っています。
https://health-issue.jp/teaching_about_sexual_minorities.pdf
①危機管理としての授業の必要性
②事者に寄り添うために~教育現場での落とし穴~
①男らしい色?女らしい色?
②好きになってはいけないの?
①いろいろな性~好きになる性
②いろいろな性~心の性・表現する性
③性的指向と性自認(解説編)