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服育コラム

VOL.22 【サリー】普段着からフォーマルまで

普段着のサリー

地域によってコットンが好まれる地方と化繊が好まれる地方があり、シルクを普段着に着ることは少ないようです。ヒンドゥー教徒の場合は特にタブーはないようですが、イスラム教徒の場合はシルクが禁忌される場合があり化繊がより好まれています。

フォーマルな装いのサリー

フォーマルな宗教的儀式には、地方や家庭によってサリーの掟があるようですが、伝統的なタイプは織機からおろしたての縫い目のないコットン・サリーで、保守的なヒンドゥー教徒の家庭では一般的なようです。特に生地が脱色も染色もされていないバージン・クロスが一般的で、人の手が加わっていない「新しい」布には格別の価値があるようで、埃などで汚れていても洗わずにそのまま着用されるそうです。一度洗ってしまうと、手を通さなくても古いサリーと見なされ、宗教的価値を失うと言われています。

結婚式の装いのサリー

インドでのおしゃれの最大の機会は他人の結婚式のようです。日本では、招待客は花嫁より目立ってはいけないとか言われますが、インドではそんなタブーはなく、女たちは全財産をひけらかすのに最大限のオシャレをします。

ドーティ

インド亜大陸の気候は暑くて湿度が高いのでサリーや男性が着用している下着(ズボン)であるドーティはこの地では最も適した衣服です。元々、そのサリーとドーティは殆ど同じようなものでした。ドーティはサリーと違い肩にかける部分がありません。昔の英雄達がドーティの中に武器(短剣等)を挟んでいる彫刻が残っています。