- 2009年3月27日(金)配信
皆さんこんにちは。企画スタッフの有吉です。
桜の開花宣言が出たと思ったら寒の戻りで、ふくらみかけたつぼみもまたきゅっと縮こまってしまったようですね。
でも来週には少しづつ暖かさも戻ってきそうで、春本番はもう間近ですね。
さて、今朝の日経新聞に「『3ない』消費」という記事が掲載されていました。
不況下の今売れているものということで、3つの「ない」をキーワードとして紹介していた記事でした。
一つ目は「買わない」。
新しいものを買うのでなく修理サービスを利用する人が増えてきているようで、携帯電話やバッグなどのサービスが紹介されていました。
二つ目は「持たない」。
最近話題のカーシェアリングや、水をまとめ買いして近所で分け合うといった話が紹介されていました。
そして、三つ目は「捨てない」。
宝飾品やブランドバッグなど捨てるに捨てれないものを買い取るサービスの紹介です。
利用が増えているらしく、二月の買取実績は昨年同月の倍だったとも書かれていました。
そんな「3ない」の機運が高まる中、数日前には気になる記事も出ていましたよね。
2007年度に国立教育政策研究所が実施した美術家庭科の「特定課題調査」の結果です。http://www.nier.go.jp/kaihatsu/tokutei_gika/index.htm
中学三年生を対象とした実技テストで、裁縫の「まつり縫い」を正しくできた生徒が半分以下だったのです。
これではちょっとズボンやスカートの裾がほつれても、自分で直すことができないかもしれません。
「もったいない」ということばがいろんなところで叫ばれ、世間全体がエコな方向へシフトしようとしている中、サービスばかりが充実して自分自身の「もったいない」能力は下がってきてしまうのではないでしょうか?
いつか町の制服屋さんで聞いたことがあるのですが、制服のボタンがはずれただけでも店に持ち込んで付け直してくれとお願いする方もいらっしゃるのだとか。
これがふつうのことになってしまう日がくるのかもしれませんね・・・。
ものを大切にする気持ちを養うことはもちろん大切ですが、その気持ちを自分で行動に移すことのできる力も大切ですよね。
サービスはもちろん充実して欲しいですけど、このままではかつての「モノ」を大量消費する消費行動が「サービス」を大量消費する行動へと変わっただけのような気もします。
私だって修理サービスを利用することもあるのでそのサービスを否定するわけでは全くありません。
ただ良いサービスを選ぶ力とともに自分でできることはする基礎的な技術も育んでいくことが大切なのではないかなと考えさせる記事二つでした。