先生方が保護者と接する場面において、保護者から好感を持たれるよう好ましいイメージづくりを意識することは保護者との関係を良好に保つことにつながり、こうした努力は円滑なクラス運営にも大きく寄与するはずです。
【家庭訪問】
先生と保護者のインタラクティブ(双方向)コミュニケーションに役立つコーディネートとは?
生徒の自宅を訪問して家にあがって面談するという場面ですから、訪問のマナーとして上着とネクタイを着用することをお勧めします。
家庭訪問におけるコミュニケーションは、授業のようなワンウェイではなく先生と保護者が対話する形で展開されます。したがって、この場合の服装はインタラクティブ(双方向)コミュニケーションの促進に重点を置くことが望ましいといえます。その観点からすると、カラーバランスはブルーやグレーをベースカラーとして落ち着いて控えめな<グラデーション>が、プレーン/ファンシーは最もベーシックな<2プレーン・1ファンシー>がふさわしいでしょう。
コーディネートの例として、ダークグレー無地のスーツにブルー無地のシャツを合わせ、ネクタイはブルーの地色にストライプあるいは小紋などの柄を配したものを。ストライプや小紋の柄に赤や黄色を取り入れると、それがアクセントとなってコーディネート全体を引き締める効果があります。靴は黒がよいでしょう。
もう一例、前掲のグレースーツのコーディネートのスラックスとシャツとネクタイはそのまま、上着だけを濃紺のジャケットに替えてみると、スーツスタイルとは一味異なるスポーティで活動的なイメージを演出できます。
さて、訪問先の家にあがる際には靴を脱ぐことになります。せっかくの身だしなみが靴下の臭いや破れで台無しにならないよう、じゅうぶん注意しましょう。
【懇談会等】
ブラウン系のコーディネートで親しみやすさをUP
懇談会は先生と保護者の交流を深めることを目的としますから、その場のコミュニケーションは家庭訪問と同様にインタラクティブ(双方向)であり、その促進に重点を置く服装が望ましいといえます。したがって、服装のスタンスは基本的に【家庭訪問】と同じでよいのですが、懇談会の会場となる学校は保護者にとっては不慣れで緊張を強いられる場所であることに配慮して、カラーコーディネートにひと工夫してみましょう。
茶系のカラーグループは大地の色であり、相手に安心や安らぎを感じさせる効果があります。ジャケットやネクタイにベージュやブラウンを取り入れることで親しみやすさが増し、保護者の緊張を少しでもほぐせるかもしれません。
茶系のジャケットにはグレー系のスラックスが好相性です。ミディアム(中庸の)グレーであれば、ジャケットの色の濃淡を問わずにコーディネートできます。シャツは白無地、淡いブルー無地のどちらでも。ネクタイにもひと工夫して、リラックス作用を狙ったニット地のものはいかがでしょう。ブルー無地あるいはブラウン無地がお勧めです。そして靴ですが、このコーディネートには黒よりもブラウンのほうが馴染みがよいでしょう。